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カフェーとAKB:「カフェと日本人」

「カフェを考える」シリーズ、まずは日本のカフェの歴史を知ろうとカフェと日本人を手に取りました。この本では日本におけるカフェの歴史や、日本ならではのカフェの特徴などが取り上げられています。コーヒーにまつわる知識なども得られて読み物としても面白いです。取り上げられたカフェに行ってみたくなります。

以下、気になったポイントをピックアップ(羅列)しておきます。

 ・コーヒーの発見と普及には諸説あるが、エチオピアのカルディというヤギ飼いの若者が、ヤギを追ううちに偶然コーヒーの実を見つけて食べた「カルディ伝説」が最も有名だ。時期ははっきりしないが六世紀ごろといわれている。

 ・実在が確認されている日本で最初のカフェは、1888( 明治21) 年、東京・下谷区西黒門町( 現在の台東区上野)に開店した「可否茶館」といわれる( 読み方はかひちゃかん、かうひいちゃかん、など諸説あり)。店内にはトランプやクリケット、ビリヤード、碁や将棋などの娯楽品が置かれ、国内外の新聞や書籍も揃え、化粧室やシャワー室まであったという。店の経営者は鄭永慶という名前で(日本人)イエール大学に留学していたエリート。彼はこの店を「コーヒーを飲みながら知識を吸収し、文化交流をする場」と考えた。 当初は学校設立をめざしたものの、 資金不足でカフェになったともいう。(この店は4年で閉店した)
 
 ・現存する日本最古のカフェは1911(明治44)年創業の「カフェー・パウリスタ」。現在は銀座に店舗がある。

www.paulista.co.jp

・現在の日本国内のカフェの店舗数は、70,454店(2012年)。最盛期の154,630店(1981年)の半数以下に落ち込んだが、それでも2014年のコンビニの数(5万超)を上回る。

・元々カフェや喫茶店は「人と人が出会い交流する場」であった。これは男女の出会いにも通じるので、明治・大正時代から若い女性給仕(女給)が接客を行い、それを目当てに男性客が通う店があった。一部の店では女給を赤・紫・青組の3組に分け、ビールの売り上げを競わせたり、ビール一瓶を投票権にして女給の人気投票を実施したりした。これは現在におけるAKB48の商法と変わらない。
 
 ・日本の喫茶店は当時「カフェー」とよばれ、現在の「カフェ」とあまり変わらない意味で使われていたが、大正から昭和初期にかけて上記のような女給のサービスを売りにする店舗とあくまでコーヒーや軽食を主体にする店に分かれていく。前者は変わらず「カフェー」とよばれ、現在のキャバクラのような位置付けとなっていき、後者は「喫茶店」とよばれるようになる。つまりカフェーは、誕生後しばらくは現在のカフェと変わらない意味合いだったが、やがて風俗店の性格を帯び、喫茶店と別れて隆盛を誇った後に徐々に消滅する。
 
・現在「 カフェ」という言葉は、店だけを示すものではなく、交流場所のような意味 でも頻繁に使われる。「 × × カフェ」と呼ぶシンポジウムやトークショーがその一例だ が、今後は、より一層そうした用い方がされるはず。それとともに交流の仕方も多様化するだろう。
 

今度東京に行ったらカフェー・パウリスタに行ってみたいと思いました。 

カフェと日本人 (講談社現代新書)

カフェと日本人 (講談社現代新書)

 

 (おわり)